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自分の答えを生きよ


~今の自分の居所~

半世紀ほど生きてきて、最近やっと、自分の中で何かまとまりがついてきた気がしています。

ずっと、子どものころから思っていた疑問は、例えば、飼い猫が死んでしまったり、肉親がなくなった時に、「彼らは悔い無き人生を送り、納得できたのだろうか?」というものです。それが心配というか気になるというか…。ある日、自分が人生のひとつの岐路にある時に、その話をある人にしたら、「それは、自分自身に向けた言葉なのかもね」と言われたことがあります。

だいたい、いつもやりたいようにやって、自業自得で壁にぶつかるので、その時も辛いながらも納得していたので、それって、私のこと?って、ちょっと思いました。しかし、振り返ってみたら、やっぱりそうだったなと思い至る今日この頃です。

自分で壁にぶつかるのではなく、外から壁が立ちはだかったかのような事態になったのが、2011年の大震災でした。よりによって福島県に移住して1年余りのことだったので。しかし、それから数年間のプロセスで、子どものころからの疑問に対する答えのようなものに、たどり着くことができたというのが、今です。

それは、嬉しい事なのか、っていうと、どちらかというと責任を感じているし、畏れを感じています。

そんなこんなで、これからの人生で大事にしていきたいことや、伝えていきたいという事は、言葉にしたらかなり陳腐なことなのですが、まとめると3つあります。

1.すべての生きものは計り知れない可能性を持っている。

2.その可能性には多様性があり、個々が個性を発揮しながらも、全体として調和することができる。

3.自分の可能性は自分で探究していくことができる。

という三本の矢です(笑)。ひょっこり出てきたものかというと、全然新しさもなく、セラピスト業をやる中で思ってきたことなのですが、ウラがとれたので安心して大声て言えるというのが、今の感覚、今の自分の居所と言ったらいいかもしれません。

~ウィル研の名前で使われている言葉 インテリジェンスやリベラルアーツについて~

インテリジェンスとは、ウィキペディアをによれば、「知性は感覚器官で知覚された情報を、内部情報や様々な経験といったものと照らし合わせて、客観的(→主体)に的確な判断を下すことである」とあります。

これは、体験を伴うものと、体験を伴わない情報や知識と、それをもとに考えたり判断する能力の3つが必要ということです。私の中の三本の矢の3つ目、「自分の可能性は自分で探究していくことができる」というのは、個々のインテリジェンスを信頼するが故のものです。

リベラルアーツの「arts」について考えてみると、アートは芸術、技、術などと訳されます。インテリジェンスとの関連でいうと、「体験する」「何かを知る・学ぶ」というのは、何かの型や技、メソッド化して出来ることかもしれません。これらは、自分が興味があるもの、やってみたら面白いと思うものを選べばよい話です。

一方の「体験、情報をもとに考えたり判断する」というのは、もっと複雑なもので、技ではなく「術」の範疇に入ってくるように思います。術とは複雑な内的作業の中から答えを導き出すプロセスであり、そのプロセスは一人一人違う。やり方は教えられても、術は教えられない。医学と医術はちがう、というようなもの。「見て盗め」の世界です。

さらに、生き物の場合、判断を下すところまでではなく、実行する、というのが生きるという事です。そこに、人間の場合は、意志が入ってきます。自然界の法則から外れることもできる自由な意志が。そしてそこには責任も伴います。

~自分の答えを生きること~

自分の幼少期からの疑問の答えらしきものは、その時々で形を変えてあり続けていました。自分が、とりあえず出した答えを生きてみる。そうすると、ちょっと違うと思うことが出てきたら、また何かを探す。そして、新しい答えを見つける。人生その繰り返しなのかもしれません。

学びについては、またいろいろと思うことがありますが、師匠についてどっぶり学ぶ時期もあれば、自分なりに見つけた答えを、不完全でもいいので生きてみるという時期もあるので、自分はどの時期にあるかを察知するのも大事です。

死ぬまで生きることはずっと続くように、学んで考えて答えを出すというのも、ずっと続きます。人と比べて自分が正しいか間違っているかは関係ありません。だって多様なのだから。最後の最後にたどり着くところは同じかもしれないけれど、それはたぶん、今世では達しえないと思って取り組めば、気も楽になります。

震災後の5年間は答えがなかなか見つかりませんでした。答えが見つからないというのは苦しいもの。しかし、振り返れば、何にもとらわれず~というよりは捕まることができる木の枝さえもなかったと言ってもいいかもしれない~新しいトライアルが出来た時期かもしれません。そうして見つけた答えを、また生きてみたいと思います。


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